gridframe001の日記

とりかえのきかない世界を生きるために

密雲

森敦の本には、普段の生活ではあまり目にしない文字が散りばめられている。

例えば、「光の立つ密雲」という言葉の並びに、漢字と平仮名が混じる美しさを感じてしまう。

森敦の旅のような人生の中で出会った風景を、書かれた本を通して追体験しているのかもしれない。

海辺に立ち、沖を見る。

なにかがぼくの人生を動かしているかのように感じる、瞬間の風景は、謎に満ちていて、密雲の中を覗くような心境だ。


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