gridframe001の日記

とりかえのきかない世界を生きるために

アイスヴァイン

1794年の冬、ドイツのフランコニアの農場で、世界初のアイスワインが生まれました。その年のフランコニアは予想もしない霜に襲われ、熟した葡萄がそのまま放置されたために凍ってしまい処分することになりました。貧しい農民たちは、捨てるはずの葡萄で僅かなワインを造ったところ、とても甘みの強い、芳醇な香りのワインが出来上がりました。この奇跡的な偶然から生まれたのがアイスワインなのです。(NAVERまとめから転載)

ぼくにはワインの味はわからないし、現在のところ、あまり興味もない。しかし、葡萄の味には興味がある。果物の中で、いろいろな味の重なりを感じる最たるものは葡萄だ。味に奥行きがある、とはつまりこういうことなのだろう。アイスヴァインには、その味の重なりがギュッと詰まっているように感じる。

ネットで歴史を調べると、どのサイトにも上記の短い説明が載せてある。きっと転載が繰り返されているのだろう。ネットの情報は、深く追求されることがない商業主義的な単純で美しい物語で溢れ返っているが、それでも史実をかすめてはいるのだろう。

農民たちの家は、火をおこす燃料も絶えて、寒さに凍りつくようだったろう。手は霜焼けで真っ赤だったかもしれない。

貧しい農民たちは、奇跡のワインに救われただろうか。喜び勇んで、地主貴族のもとへこのアイスワインを持って行って、たくさんのお金をもらえただろうか。

こんな想像をしながら、アイスヴァインの味を思う。


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