gridframe001の日記

とりかえのきかない世界を生きるために

2014.10

4歳のハロウィン

4歳、つまり5回目のハロウィンになって、陽向は初めて積極的になった。2年前にはぶかぶかだったピーターパンの衣装で表参道へ。帽子の被り方にも気を遣うようになった。 ← 創造性の連鎖でつくる店舗デザイン:グリッドフレーム ← 五感に働きかける店舗内…

宝探し

インターネットの向こうには、フラットな世界が広がる、と言われるのを聞いたことがある。都会と田舎、金持ちと貧乏、後ろ盾のあるなし、・・・などの差別なく、情報が発信される。大企業のサイトがよく見られているわけでもない。単に、多くの人に見たいと思わ…

戦い

いつの間にか陽向も戦闘モノに夢中になった。数ヶ月前には、保育園の周囲の男の子たちが夢中になっているところから離れて、しずかに遊んでいたが・・・。強くなりたい、という思いは必要だ。しかし、まだ、世界の何も見ていない頭に、戦闘モノの映像をだらだら…

寒い

秋になってから、今日は「寒い」とつぶやいた最初の日だ。毎年、10月の終盤に「寒い」は始まるのだろうか。そして、11月になると小春日和と呼ばれるぽっかりあたたかい日が今年もやってくるだろう。だから、この「寒さ」は、小春日和に向けての準備とも…

自由なものづくりで生きたい人へ

私たちは自由なものづくりで生きたい人々の集まった会社です。今日、会社で働くということは、多くの場合、システムの中の歯車の一つになることと考えられているような気がします。しかし、感性・情熱・技術を高めたアーティストが集まって、一つの方向を向…

映画 ミニスキュル

2014年。フランス。家族3人で初めて映画館に入った。この映画にはセリフがない。登場するのは、虫たちで、笛のような音を出してコミュニケーションを交わす。虫たちはちょうどよくデフォルメされていて、背景の実映像に融け込んでいる。フランスらしい…

映画 バッチギ

2004年。井筒和幸監督。差別をされる者と差別をする者。この両者は、逆差別という言葉で表されるように、簡単に入れ替わる。そして、争いが起こる。だが、いつの世も、この2通りのみに分かれることは決してない。必ず、差別をしない者がいるからだ。あ…

危機

商品が売れるかどうかは、「命がけの飛躍」である。商品の価値は、前もって内在するのではなく、交換された結果として与えられる。前もって内在する価値が交換によって実現されるのではまったくない。(柄谷行人『探求Ⅰ』p.9)あらゆる、売るという行為が、こ…

相性

この頃は、機械が進化すればするほど、相性の問題が出てきて、買ったけれど使えなかった、などのケースが増えている、と感じる。PCやLEDなど、消費者側では技術的にほとんど手をつけられないものが増えて、一度使ってしまえば返品もできず、ムダ金を使…

悪夢

二日連続で悪夢を見た。ぼくはホラー映画がきらいで、大人になってからはほとんど見た記憶がないが、とても静かなホラー映画のような夢と言っていい。二日連続で、目覚めたときに、それが夢であったことに安堵した。ある意味、幸せな目覚めだった。 ← 創造性…

有機

「有機」という言葉を調べると、①生命をもち,生活機能や生活力を備えていること。②生物体のように,全体を構成している各部分が,互いに密接な統一と関連をもっていること。と出てくる。つまり、ぼくらが有機的・無機的という言葉を使うとき、知らぬ間に生…

食べること

スタッフ009はこんな自己紹介をしている。http://www.gridframe.co.jp/people/staff009/正直、最初にこれを読んだときには、半ば冗談で書いていると思っていたが、彼にとって、食べることがすべてのパフォーマンスの源泉であることを今は実感している。わ…

アイスヴァイン

1794年の冬、ドイツのフランコニアの農場で、世界初のアイスワインが生まれました。その年のフランコニアは予想もしない霜に襲われ、熟した葡萄がそのまま放置されたために凍ってしまい処分することになりました。貧しい農民たちは、捨てるはずの葡萄で僅か…

未来を感じるか

新しいHPのかたちが整ってきた。http://www.gridframe.co.jpぼくらがここで大切にしたことは、見に来てくださった方々が「未来を感じるか」ということだ。試行錯誤はまだ続いているが、そのようなHPに近づいていきたい、と思う。 ← 創造性の連鎖でつくる…

注意

例えば、人混みで歩きタバコの男がいるとする。ぼくは、注意するべきかどうか、躊躇する。注意した後のことをシュミレーションする癖があるからだ。その結果、ぼくより先に、横にいる妻がその男にストレートに注意する。妻は、行動する前に計算をしない。悪…

ゲーム

子供の勉強について。現在の陽向は、ウルトラマンの怪獣の名前ならいくらでも覚えるが、「あいうえお」は覚えない。だったら、ウルトラマンの怪獣の名前をひらがなで書いて、読ませるとよい、と気づく。どうやったら、勉強そのものが遊びに変わるか。どうや…

暗がり

夜、ランニングをすると、足元が暗くて見えないときがある。そこに穴があったとしても、気づきようがない。平坦であることを信じるしかない。夜のランニングは、そんな意味で生きることに似ている。どんなに用心をしても、大怪我をすることはあるのだ。 ← 創…

言文一致

本を開いた途端に、閉じてしまいたくなるような文字の姿がある。ぼくは読むのが極端に遅い人間だ、という自覚があるが、それでも一瞥でぼくの読みたいものかどうかが判断できるときがある。それは、書かれた文字の姿が美しくないときだ。字が上手いとか下手…

東京マラソンの抽選

今年も10倍以上の倍率になった東京マラソンの抽選結果が出た。グリッドフレームからは4人が申し込んでいた。そのうちのひとり009は、第1回から8回連続で申し込んでいて、ずっとふられ続けている。今年こそは、と期待している。ぼく001も、006…

fragra 2

映画 情事 セカンド・ラブ

2007年。韓国。舞台はニューヨーク。韓国人の移民社会。庭で盛大なパーティが開かれるような豪邸に住む弁護士家族。敬虔なカソリック信徒。この家の一人息子に、青い目の妻が嫁いでくるが、長い間、子供に恵まれない。息子は未来に光を見い出せなくて、…

哲学の起源

「哲学」という語を最初に用いたのは、ピタゴラスだそうだ。魂は元来、不死すなわち神的な存在であるが、無知ゆえにみずからを汚し、その罪をつぐなうために肉体という墓に埋葬されている。われわれが生と呼んでいる地上の生活は、実は魂の死にほかならない…

fragraという名前

fragra【匂い】という名のダイニングバーを昨月お引き渡しさせていただいた。店名を意識しながら食事をすると、今まで無意識の底に埋もれていた食べ物やお酒の匂いが、意識の層まで上ってくる。なんと発見が多く、愉しい食べ方なんだろう、と思った。お店は…

本人の努力で成長できる部分は、全体の半分あるだろうか。あとの半分は、誰に出会うか、で決まるだろう。この年になっても、人に出会うことで自分が変わっていくのが分かる。 ← 創造性の連鎖でつくる店舗デザイン:グリッドフレーム ← 五感に働きかける店舗…

支配

陽向が言うことを聞かないとき、叱りつけなければならないときがある。親の意志を一方的に通さねばならないときに、多少脅迫めいたことを言って、陽向をしぶしぶ従わせることがある。叱りつけること自体には、まだ問題はない。けれど、そんなことの連続で、…

階段

店舗をつくるにあたって、階段をつくる機会はそう多くはない。ほとんどの店舗は1層の箱の中で成立していて、人は水平方向にのみ移動する。しかも、日本の物件はもともとの天井が低いことが多いから、垂直方向の移動が想定不可能なことが少なくない。いうま…

廊下

だれもがアクセスできる廊下があったら、ことごとくギャラリーとして開放したらよい、と思う。snsの時代になったから、人に知らせること自体は難しくないし、お金をかけなくてもよい時代になってきたのだから。見せる場所として意識されはじめると、おもしろ…

公開授業

陽向が通う予定の小学校の公開授業に陽向を連れて行ってきた。1年半後にはここにいる陽向をイメージしながら。1年3組は、社会の授業だった。若い担任の先生は、夏休みに自分でモンゴルの遊牧民生活を体験したそうだ。その体験を活かしたモンゴルについて…

飛べない蝙蝠

飛べない蝙蝠(こうもり)作詞・作曲: 小椋桂朝の光が今日は目に痛い 通り過ぎ行く人に声かけて名前尋ね 何となくただ手を組んだりして 歩いてみようと思うけれど すぐに僕の中のどこかで どうせながつづきはしないと言う 肩に気まぐれ風の誘い声 黒い翼で…

常識

人は動物だが賢い動物である。考えてどこまでもその社会を改造していける動物である。そうしてそれ以外の何物でもない。(柳田国男)このシンプルな信念を持てるかどうかで、その人の人生は変わってくると思う。高度経済成長期に生まれたぼくは、「日本人は賢…