陽向がすねて、陽向しか入れないベッドの下へもぐりこみ、ずっと出てこない。「ご飯だよ〜」と言っても出てこない。
そこで想像上の怪物「ミドリのおじさん」の力を借りる。
「(ベッドの下の)奥の方にはミドリのおじさんがいるからね。二人で仲良くしてね。」と言ってみる。
「ええ〜っ」と陽向の声。そして、一瞬の沈黙の後、ガサゴソと這い出してくる陽向。
そんなふうに、ミドリのおじさんにはお世話になっている。
ぼくにとっては、ミドリのおじさんはコワモテだがけっこういい人にちがいない、というイメージができあがっていて、想像上のよい友達だ。
我が家にはそんな怪物がいろんなところに潜んでいることになっている。