gridframe001の日記

とりかえのきかない世界を生きるために

2013.5

new新橋ビル

新橋のランドマーク的な古いビルである。1971年からあるらしい。ここの2階で小さな飲み会があったので行ってきた。夜に入ったのは初めてだが、驚いたのはその店にたどり着くまでの、マッサージ屋が連なる通路である。まるでどこかの街の路地裏のように…

表層がいかに気まぐれで不安定に見えても、いつのまにか元の状態に戻る人がいる。ぼくの、そのような人に対する信頼感は大きい。そのような人は、人間の根の部分が強いのだと思う。根の部分は地中に隠れて直接見えないが、木を見れば、その根の様子が想像で…

「手」は、脳の中では実際のサイズ以上に大きなものとして認識されていることが、明らかにされている。(wikipedia)手のサイズほど成人と乳児で違うものはない。すでに3歳の陽向の手の面積は生まれた頃の3倍くらいに成長したように見える。それでも、ぼくの手…

ケガ

陽向が転んで、家具にぶつかって耳を切った。ぼくはそれを見ていないが、1センチ以上切れて、耳がダランとぶら下がっていたらしい。母親が病院へ連れて行こうと、方々へ電話をしたが、どこも手が空いていない。結局、1時間以上探した後にようやく処置をし…

心はどこにあるか

会社のHPのアクセス向上のためにしばらく数字を見ていたら、その間、HPの内容向上のことを忘れてしまっていた。数字上ではそれなりの結果を得ることができたが、いつのまにか単なる数字のゲームにはまってしまっている自分に気づく。心はどこにあるのか…

死角

世の中には、頑張らない方がその人の利益になる仕事が多分たくさんある。普段、それは死角になっていて、容易には気づかれることがない。だから、それが普通に存在している。やっている方にも、悪意はないのかもしれない。死角に気づかないのは、客だけでは…

映画 トイレット

2010年。荻上直子監督。アメリカ人3兄弟が、母の死に際して日本からやってきた祖母を「ばーちゃん」と呼ぶのは、日本人が笑えるところだ。ばーちゃんが、エアギターのプレイを流す深夜TVの画面を真剣な顔で眺めるのは、たぶんアメリカ人が笑えるとこ…

目からウロコ

ここのところ、会社のPR文を考えていた。PR文と実質との関係は微妙だ。できるだけたくさんの人に見てもらうことが目的である以上、文章はそれにふさわしい軽さを纏わねばならない。それはわかっているつもりでも、なかなか答えは出てこない。そして、そ…

帰り道

小学生の頃、毎日のように柔道の道場からの新しい帰り道を探そうとした時期がある。とにかく通れさえすれば、それが家と家の間の塀の上だろうが、どこでも通った。時折、番犬に追いかけられたりしたような気もする。でも、世の中は今よりもずっとふんわりと…

歩くオート・フォーカス

クライアントにお話を伺うとき、つくるための条件がぼんやりとしてかたちを成さないことがある。GFスタッフ002は、そのようなお話をまとめて、つくるための条件をギュッとフォーカスすることに天賦の才がある。後でじっくりと考えるタイプではない。ほ…

足音

足音で誰が来たのかが分かる、ということは確かにある。ただ、同じ人でも、状況や体調によって、足音に違いが出る。特に、女性は足音によってそれが伝わりやすいかもしれない。だから女性が入ることによって、突然空間が華やかになったりすることがある。そ…

道具

コーヒーをハンド・ドリップで入れるときに、重要なのはポットの注ぎ口のかたちだと思う。どれだけ少量のお湯を、安定的に豆の上に注ぐことができるかで、豆のふくらみが全く変わってくる。豆はふくらめばふくらむほど、コーヒーはおいしくなる。個人的に、…

英語

陽向は、「あいうえお」よりも先に「ABC」を覚えてしまった。理由は単純だ。「ABC」には世界的に覚えやすいメロディのうたがあって、「あいうえお」には国民的なうたすらない、ということだ。実は、国際語としての言語を考えるときに、このことは決定的に重…

連続

たとえば、同じアーチが連続する通路を設計するとき、ぼくの気持ちはどこかで昂揚している。連続は、ルールとして人工的に設定しているように見えて、日が昇り日が沈むように、最もシンプルな自然を表現していることに関係しているのかもしれない。つまりそ…

秘密

ぼくにも、誰にも言わない秘密、というものがないわけではないが、もし言ったとしても高が知れている。個人情報やら、企業秘密やら、国家機密やら、世知辛い世の中になってしまったが、個人的に知りたいと思っていることも特にない。だから、たとえばテレビ…

絵本

絵本は作家にとって外部的な強制の少ない、純粋につくることができる数少ないジャンルではないか、と思っている。思い立ったら今日にでもつくれるような気軽さを漂わせているところが、とても素敵だ。(実際には、そうはいかなくても)自分の子供のために絵…

「キリンの泡」を飲んで、炭酸飲料にもいろんな泡があることを再認識した。そういえば、熊本高校時代に部活の帰りに近くの店で飲んだ地元のサイダーは、ゲップが出ない泡で、飲めば飲むほど息苦しくなった。あれはなんの泡だったんだろう? ← グリッドフレー…

GRIDFRAME

無秩序でバラバラのもの(例えば、鉄スクラップ)は ただ目の前に無際限に広がっていれば、 その混沌とした様に不安や恐れを抱き、 その美しさを感受する余裕を自己の中に見出すことができない。 だが、混沌には無数の生(ナマのもの)が蠢いており、 もとも…

レイヤー

木を保護するためだろうか、網の袋が被せられている。木と網がレイヤーをなしていることが、新しい感覚を呼び起こす。さらに、その向こうに空と太陽がレイヤーをなしている。 ← グリッドフレームのHPはこちらです

陽向は雨に濡れることをいやがらない。「つめたーい」といいながら、まんざらでもなさそうだ。水溜りには必ず足を入れて、水をバシャッと飛ばす。となりを歩いていると大変だが、雨とはそもそも楽しいものなのだ、ということを思い出した。 ← グリッドフレー…

映画 ヒミズ

2012年。園子温監督。震災被害者のおじさんたちが、貸しボート屋の男子中学生を「住田さん」と呼んで慕っている。それだけでもシュールだが、実際おじさんたちは住田さんの世話になっている。「この世に・・・親切は少ない」・・・とは映画「ラウンド・ミッド…

母について

ぼくは、これまでの人生で、周囲に大きな悩みを抱えたことがない。こんな環境にあったから、自分のやりたいことを見つけ、それを生きる糧にすることに集中することができた。それで世の中のためにならなければ、申し訳が立たない。単純にそう思って生きてい…

まだアスファルトやコンクリートに大地が覆われていなかった頃、ぼくらは土くれに親しさを感じながら生きていた。小さい頃に住んでいたアパートの前には、雑草に覆われた空き地があって、それがぼくらの遊び場だった。そこにはバッタやトンボがたくさんいた…

一方通行

一方通行の道に入ったら、同じ場所へ帰ってくるのをあきらめる。ぼくはこの道によってどこへ導かれるのだろう。ぼくらは、家から仕事場へ、仕事場から家へ、同じ道を往復しながら年をとっていく。一方通行は時間だけだ。だが、人生は少しばかり長過ぎて、昨…

谷中

自転車を借りて、谷中へ行った。狭い路地に、所狭しと人が押し寄せている。こんなに活気があるとは、知らなかった。決して、お金をかけた内装の店があるわけではない。自分たちで手づくりしたようなお店ばかりだ。そこがこの町の魅力にもなっている。こんな…

a sense of mission

「使命感」と訳される。この人生でやらなければならないこと。これを持っている人は、四六時中そのことばかり話している。往々にして、他人には迷惑だったりするけれど、かまわずしゃべり続ける。紛れもなくぼくにとっての至上の時間は、そんな人と一緒に過…

バイオリズム

ぼくは人間を信じているが、それでもどんな立派な人間でも、バイオリズムの谷にあるときは、なにかおかしなことをやりかねない、と思っている。実際に、日頃はとてもよい人が、バイオリズムの谷にあるときに大きな失敗をやらかしてしまうということはたくさ…

仮定

30代くらいまでは、自分の人生の中で唯一の真理を追究していこう、という気負いがあった。だから、信念を持つとすれば、それは絶対的に正しいものでなければならない、と思っていた。だが、40代の今、どのような信念も、仮定に過ぎない、と思えるように…

映画 アウトレイジ

2010年。北野武監督。北野武監督の暴力映画。監督はテレビのインタビューで、笑いと暴力は同じだ、と語っていたそうだが、どうなのだろう?http://www.cinemaonline.jp/review/tsuu/12162.html百歩譲って、勧善懲悪的な暴力は見ている者に爽快感を与える…

健康診断

健康診断で体重計に載ると、看護婦さんが「あれ、減量されたんですね」。1日おきの10キロランニングで、いつのまにか体重が減っていたのだ。別に、減量が目的で走っているわけではない、という気持ちが頭をもたげて、「いや…別に」などと言葉を濁してしま…