競馬場へ行った。東京では初めてのことだ。
競馬場には、馬の走る姿の美しさを観に行く、なんてことをほざいていたこともあるが、大嘘である。馬券を買うと、ひたすら当てたい、と思うのみだ。
スポーツ新聞を片手に、鉛筆でメモ書き。それが何か?という感じになる。
ゴールの瞬間、「惜しい!」とつぶやく。そう、惜しい人に残念賞はない。けっこういい予想をしていても、負けは負けだ。大ハズレと寸分違いない。
それを認めることができないのが人間の弱いところで、「よっしゃ、もう1レース」になってしまう。
身を持ち崩してしまう人の気持ちがよくわかった。