まだ子供がいない頃、ベビーカーを押している母親とすれ違ったりすると、ほとんどの場合全く避けないその人を見て、赤ん坊がまるで水戸黄門の印籠のように見えて、滑稽に思っていた。
今、ベビーカーを押す立場になって、やはりいろいろと不自由なところを感じて、一般の歩行者よりも私たちを優先してほしいと、無意識に思ってしまうことは多い。
もちろん、ちょっと冷静になれば、健康体の私たちよりも不自由な人たちは山ほどいることに気づくが、そんな気持ちの余裕を持てないことも多いのが正直なところだ。
自分に対して言うが、男の風上にも置けない野郎である。自分に同情するな。