gridframe001の日記

とりかえのきかない世界を生きるために

子育て

陽向を育てている、という実感がなく、単に一緒に生きているうちにどんどん大きくなっている、という感覚は、私たち夫婦はポジティブに感じているけれど、正直これでよいのだろうか、という不安がないわけではない。

考えてみれば、子育てについて、誰も義務教育で教えられたわけでもないし、マニュアルがあるわけでもない。また、個体差がとても大きいから、それぞれの子に合わせた柔軟な対応が必要だ。

つまり、子育ては誰にとっても簡単なものではないにもかかわらず、社会的に、単に両親の創造性に任されているわけだ。

私たちは、日頃から「創造性、創造性」と連呼しているグリッドフレームを率いているわけだから、そのことは歓迎すべきことだと思う反面、「創造性、創造性」と連呼しなければならないほど、世の中の現状には創造性が欠如していると認識している身としては、社会はもっと子育てに首を突っ込むべきではないか、という正反対のことも感じている。

私が子供の頃には存在した地域の共同体が崩れて、近所によその子を叱るうるさいおっさんもいなくなった。保育園、幼稚園、学校の先生たちは、頭をゴツンとやることすら許されない社会になった。家庭は孤立するばかりである。

私自身、個人主義の本に傾倒して自己を形成してきた世代だから、「共同体」という言葉に対する一定の嫌悪感を拭い去れない。

けれど、地域共同体で子供を育てていく、ということを取り戻していかないと、虐待や子育て放棄などの事件に出てくる不幸な子供たちを減らしていけないだろう。

ネット社会は、子育てについての疑問にいくつもの回答を即座に示してくれて、ありがたいが、それが近所のうるさいおっさんの代わりにはならないのは明らかだ。

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