実家で久しぶりにテレビを観た。
久しぶりのテレビは、意外にも、私には刺激が強すぎるように感じられた。ちょうど調味料が多すぎる料理を食べた後の胸焼けのようなものを感じた。
日本のほとんどの人がこんなに刺激の強いものに毎日晒されているのだ、と感じる自分に驚いた。
朝のニュース番組では、幼児を放置して死なせた親に下った判決についてやっていた。ネットニュースでこの事件については知っていたが、繰り返し語られるこの事件の詳細と親への批判に気分が重くなっていった。
私の頭に残されたイメージは、読むことによって頭に入ってくるイメージとは、明らかに違うものだった。
キャスターやコメンテイターの発言内容は、紋切り型で薄っぺらく、しかも押し付けがましい。それは、観る者の自由な想像力を阻害するもの以上のなにものでもない。
私には、読む方が合っているようだ。起こった事実だけが書いてあり、想像力を働かせて、なぜそれが起こったのかを考えようとする。
もうテレビを部屋に置くことは二度とないだろう。