http://d.hatena.ne.jp/yogosiurubi/20100202/1265117766
よく「くよくよする性格」とか、「過去の栄光にすがる」とか、過去に向く割合の多い人間は非難される。過去がネガティブだろうが、ポジティブだろうが、である。周囲は、常に現在・未来に向くことを私たちに求めている。つまり、過去へ向くことが許されるのは、それが現在・未来をよくするためである場合に限られる。
ネガティブな過去に対する気持ちのコントロールは困難を極める。現在や未来に向かいたいのに、どうしても過去にとらわれる。「そうしたいのにそうできない」という局面に立たされたとき、人間は自己との戦いを余儀なくされる。
既に「決定」された過去に対して、現在の視点から、様々な修正を加えようとあらゆる努力を続けるのである。
寝付くことができなかったある早朝、ラジオでパンクロックのボーカルが叫んでいた言葉を忘れられない。
「過去は未来でしか変えられねえ」
そうやって、人は前を向こうとする。過去に視点を向けざるを得ないならば、同時に未来を向け。
そのような視点を獲得した人間はおそらく、強い。
(つづく)