相手の動きや気配を察して、自分が動く。それが柔道で学んだこと。
受動的に自らの動きを決定していく。その結果として、相手を投げたり、逆に投げられたりする。五感を相手に集中することからすべてが始まる。
これを怠って、単に能動的に仕掛けようとすれば、即、痛い目にあうだろう。
極められた柔道の動きは美しい。川の流れの中にある岩のように、空気の流れを人が切り裂くのを感じる。動くべくして動くから、美しい。
どのスポーツも似た要素を持っているかもしれないが、柔道着を握り合う、相手との距離感が、私にはしっくりとくるようだ。