新宿2丁目のDJバーICONが完成間近だ。
LGBTの街、新宿2丁目は、生きたいように生きる自由の街として、かつてのアングラのイメージを脱ぎ捨てて、世界の最先端へ躍り出ようとしている風を感じる。
この店の空間について、インダストリアルを徹底したのは、自由であるためにはシンプルであること、シンプルになれることが重要であると考えたからだ。
機能からたどり着くシンプルなカタチの粗さを美しさと捉えるインダストリアルな空間は、人が自由になって目の前の何かと1対1で向き合える空間になりうる。
外のネオン看板は、消えているときは機械の一部に溶け込み、点灯した瞬間に主張するインダストリアルのシンプルさを象徴する存在である。
余計な複雑さをまとうことをやめる。そのことで人間本来の多様性が浮き彫りになり、居心地の良い複雑さにたどりつく。
この空間が、そんな時代のICONになりますように。