gridframe001の日記

とりかえのきかない世界を生きるために

生を受けること


メッセージという映画について、友人がfacebookに書いていた。

まだその映画を観ていないが、「生まれてくる自分の娘が早逝する未来を知りながら、生む決意をする」という言葉に込められた豊かさについて考えた。



未来を知りながら今を生きるのは困難だ。


だが、例えば、デジャブという現象がある。

ぼくらには、ときおり、未来を明かされる瞬間があるように思う。

そのときは、未来が明かされたとは知らない。

ずっと先に、その瞬間が訪れてから、それを知るのだ。


未来を知りたい、という思いは強いが、同時に、知りえないから、アクションを起こすことができる。


自分がこの宇宙に受け入れられているかどうか、を量るには未来にその審判を託すしかない。


だが、それも時間が一方向へ進む、という前提の下だ。


「生まれてくる自分の娘が早逝する未来を知りながら、生む決意をする」とは、時間から解放されなければできないことだ。


未来が目的にならない、という観念を手に入れることなく、それは不可能だ。


以前、「火垂るの墓」の早逝した子供たちの生きる価値について思いを巡らせたけれど、そろそろぼくも時間から自由になるときかもしれない。


美しさはいつも瞬間だ。


怖れることはない。



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