http://d.hatena.ne.jp/yogosiurubi/20091031/1257016155
では、私たちグリッドフレームはどのような方法でつくっているだろうか?
私たちは、第二の方法、自分が美しいと思う空間をつくろうとしている。自分たちがよいと思えない空間はつくらない。
第一の方法はプレモダン、第二の方法はモダン、第三の方法はポストモダンに対応している。
歴史的には、プレモダン→モダン→ポストモダンと時代は移り変わっていった。モダンが廃れた理由はなんだったろう。
資本主義社会が発達し、企業のシステム化が進むと共に、ほぼ全ての国民が、企業が供給する商品を享受できる消費社会へと移行したとき、個人の内面的(モダンな)原理よりも、企業体の組織原理が社会の原動力になったからである。
しかし、個人や小さな企業が経営する店舗は、消費社会にありながらも、個々人の内面的原理が原動力になる。システム以上に、人間対人間を重視する店舗では、モダンな方法、つまり、「創造性」「自発性」重視の店舗づくりが有効なのである。消費社会の波に直接さらされない岩の淵で、第二の方法は息を潜めて生き延びてきただろう。
消費社会になって、日本は40年が過ぎ、現在は、ポスト消費社会と呼ばれている。平穏無事に生きていくための方程式はすでにない。求められるのは、再び「創造力」である。
もう「平均的な」人でいたい、と思う人間は少ないだろう。いや、いたい、いたくないに関わらず、それでは生存が危うい。
私たちはたぶんそんなところにいる。