陽向と早朝に久里浜まで電車で移動して、そこから60キロ余りを歩いて帰って来よう、という試みをやってみた。
前回は、1年5か月前に、埼玉県川越市から50キロを歩いて帰る試みを、陽向は食事休憩を入れて15時間でやってのけた。
7か月前くらいから機能性低血糖症を患っていた陽向が復活したら、絶対にこれをやろうと思っていた。とうとうそのときが来たのだ。
結果から言えば、完歩はできなかった。けれど、前回は何度もぼくに遅れては追いつく展開だったが、今回は20キロ地点から5キロほどに亘っては、逆にぼくから見えないところまで彼が走って先行する、という嬉しい展開になった。
その後は、足を引きずるほどに痛みが出始めたが、ぎりぎりまで完歩を目標にして、45キロ地点までたどり着いた。ここであきらめて電車で家に帰ったが、彼の頑張りは、ぼくにストレートに伝わってきた。
彼の回復に最も効果があるのが「運動」と聞いていた。こんなにアクティブに動けるようになった彼を見て、完全回復というより、症状が出る前よりもずっと先へ進める彼を想像することができた。
すっかり日に焼けてたくましく見えた4月10日の陽向。