陽向はモードによって落差が大きくて、ほとんど何もできなくなるときもあれば、なんでもできるときもある。
今までは、前者のモードが大半を占めていたから、周囲にもほとんど取るに足りないような扱いを受けることが多かったし、それは致し方ないことでもあったが、親以外に後者のモードを見逃さなかった人がいたおかげで、陽向は頻繁に後者のモードにいるようになってきた。
人間が、内的なスイッチによって、こうも違うのだということに改めて感動する。
これから少しずつ、モードを自分でコントロールできるようになってくるだろう。それまでは、伴走者が必要だ。
あと少し。光がもう見えてきている。