「この世は生きるに値しない」
通り魔的な殺人事件の15歳の犯人は、それまで生きてきた現実から、そのように断じてしまったのだろうか?
そして、犯人が馬乗りになった6才の女児を体当たりで救った男性。
「この世は生きるに値する」
という信念が彼を動かしたのだろうか?
少しネガティブなものがついたら、雪山を転げ落ちるように、外側がネガティブなもので覆われて、本人が見えなくなってしまう。
世の中には、そんなところがある。
誰かが、犯人の魂を救えなかっただろうか?
そして、人を殺めてしまった後も、世の中は彼の魂を救うことに力を惜しまないだろうか?