ぼくはどうやら、止まっていないと考えられないタイプかもしれない。
考えるということが言葉を必要とする行為であるとすれば、の話だ。
もちろん、柔道をやるときは、それなりに考えてやっていたように思うが、考えていたのは脳みそではなく筋肉だったかもしれない。相手の動きに合わせて、反射的に動くのを、頭で考えていたとは思えない。
緻密に考えてスポーツをするのは、きっとぼくには無理だ。動きながら、論文を書けるくらいの明晰さを持つ人もいるのだろうか。
動きながらでもアイディアが浮かぶことはある。それで勝った経験もあったかもしれない。でも、アイディアが浮かぶことは、考えることとはたぶん別だ。
自分のアイディアをカタチにするために、自分のスタイルを知ること。
これが創作する人がやるべきことだと思う。