遠い先にある風景を眺めていても、
指の先で感知するあの微細な違いには永遠に届かない
地下へ階段を下りて廃墟にそっと触れる
それが静かに微笑んでいるのを知るのは、
真に一人でその空間に向かい合う者だけだ
それは、つくられた関係を失い、
いつの間にかまた自然の一部であることに気づいて、
思わず口元を緩ませてしまうモノたちの照れ笑いだ
都会のどこかに必ずあるという
地上の営みを支える underground factory
陽の光を求めるように
何かを待ち遠しく感じるのは どのくらいぶりだろう