gridframe001の日記

とりかえのきかない世界を生きるために

引き分け

ぼくが子供の頃夢中になった柔道は、引き分けの多いスポーツだ。

 

個人競技でこれほど引き分けの多いスポーツが他にあっただろうか?

 

無論、個人戦では判定で勝ち負けを決するけれど、団体戦では有効なポイントがない限り、引き分けとなる。

 

ぼくは、相手にきれいに投げられるということがほとんどなかったから、大体引き分けて、時折勝つという選手だった。例えば、中2の時の全国大会で団体で優勝したときも、2勝3引き分けという成績だ。

 

だから、ぼくは「勝つ選手」というよりは、「負けない選手」だった。

 

なんとなく、これまでの人生を象徴しているかもしれない。

 

だが、当時も決して負けないことを目標にやっていたわけではない。

 

今も、きれいな一本をとるにはどうするか、と考える。その情熱は変わらない。