シェアハウスの生活は、ぼくが学生時代にバルセロナのホステルに泊まり込んで大学院の夏期講習を受けた2か月の生活に近いものがあるだろう。
あのときの生活が日常になるのを想像するのは少し困難がある。真剣に設計に取り組んでいたことには変わりないが、心配事も少なかった。
ワイワイガヤガヤの生活で、仕事に真剣に取り組むのは、ぼくには難しいかもしれない。
だから、プライバシーが必要なだけ保たれることが保証されれば、お金のかからない、そして、寂しくないシェアハウスの生活はありだろう。
空間的には、安いに越したことはない、という部分が、今後どれくらい変わっていくか、に尽きる。
寂しくない、なおかつ、協力し合って暮らせるシェアハウスの利点が、シェアハウスを選ぶ第一の理由になったら、詩的な空間が次々に実現していくに違いない。