SOTOCHIKUの素材には、2種類ある。
ひとつは、「探す」。これは、風雨に晒されて風化した壁に、美しいものを探し出したもの。
もう一つは、「仕込む」。これは、美しく風化するように、素材を外に晒し、自然の変化に任せるもの。
どちらも、人間のコントロールの及ばない自然が関与していることが特徴だ。
ということは、後者は、予定調和に陥らないことが条件だ。
ここが間違いやすいところで、どのような新しい試みも単なるルーティンに変わってしまうのは、ここに理由がある。
「探す」目的は「発見する」ことだが、「仕込む」ときも、その目的は「発見する」ことだ。
「発見する」ために、「仕込む」。
つまり、「仕込む」は、いつも実験でなければならない。