いいお話を伺った。
精度の低い一つ一つの部品の公差を調べて、それらをうまく組合せることで機械を問題なく動かす、ということを専門的にやっている会社があるそうだ。
そこの機械の評判が高いので、ライバルの機械メーカーが分解して調べたら、こんなにオンボロな部品ばかりで、なんでちゃんと動くのかわからない。
だから、マネができない、と。
ぼくと妻も、それぞれはオンボロな部品に過ぎないが、合わせると、自分で言うのもなんだが、「最強」と思っている。
グリッドフレームも、精鋭たちの集まりではないが、自分で考えてつくることが好きな人間の集まり、とは言える。
なにより、オンボロな部品は交換不可能なのだ。
だから、偏差値は高いほどよいとも思わない。
むしろ、その方が、交換可能な人になりがちではないのか。
選べないことが、選ばないことにつながって、全うすることになる。
ぼくは、そんな人生がいい。