2014年。河荑直美監督。
東京の暮らしと、奄美大島の島暮らし。
人は何かが動いていないと暮らしていけないのかもしれない。
東京では時間が止まっていても、モノが動く、人が動く。
島暮らしでは、モノも、人も動かない。だから、時間の動きに心が向くのかもしれない。
生まれること。そして、死ぬこと。ずっと継がれていくこと。
それらについての思想が、島の隅々へ浸透しているのかもしれない。
死生観というものは、東京では得られにくいのだろう。
だが、東京でも、モノや人の動きがだんだんと鈍化しつつあるとすれば、心は時間へ向かうようになるだろう。