gridframe001の日記

とりかえのきかない世界を生きるために

コンセプト

「創造性の連鎖」は分かりにくいと言われている。

それは、空間に対して、ぼくが求めているものが、世の中の一般的なそれとは、逆だからである。

「空間は、開いていなければならない。」

ぼくは、旅の経験などから、人々が最も良い状態でいられる空間の条件は、これだと確信した。

そんな空間では、開いている方向へ向かって、心がどこまでも遠くへ旅することができる。

開いているとは、ぽっかりと抜けていることだ。

よく考えられた空間として、一分の隙も無いような空間をつくってしまえば、それに感心することはあっても、その空間は閉じられて、自分を生かすような空間にはならない。

だが、一人一人の「つくる」という行為は、往々にして、突き詰めれば突き詰めるほど、閉じる方向、一分の隙もないものをつくる方向を向いてしまう。

ならば、複数の人間でつくる「空間」は、どうか。

個々にバラバラの「つくりたいもの」があって、それぞれが誰も手を抜くことなく、ひとつの空間にそれを集約させるとすれば、その空間は個性の違いによって、必ず開いた空間になるのではないか。

ぼくが実現したいのは、そんな空間だ。

コンセプトストーリーによって、ゆるく束ねられるそれぞれの創造性が連鎖していく。

また、そこにはそれぞれのつくり手の人生として見て、全力で生きることのできる場があるのではないか。

そして、人を生かしてつくられた空間こそが、人を生かす空間になるのではないか。

「創造性の連鎖」は、シンプルに全力でつくることの連鎖だ。


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