当然のことだが、空間をつくるときにビルの現状は大きな制約のひとつになる。
たとえば、ドアの位置。そのために動線が複雑にならざるをえないこともしばしばだ。
だが、構造的に問題なく新たに開口を設ける、ということが可能であれば、あっさりと動線の問題が解決することが多い。
デザインの選択肢に、壁を抜くことを入れることができれば、既存の空きビルの機能性は格段に上がる。
今後、大家さんはこれを検討されたらよいのではないか。
もちろん、動線の問題だけではない。
「壊すことで、空間をつくる」という手法の空間デザインの可能性は大きい。