gridframe001の日記

とりかえのきかない世界を生きるために

牝鹿

「ヘッドライトの中に入った牝鹿はヘッドライトの外に出ることを知らない。」(森敦『意味の変容』)

車から必死に逃げるが、ヘッドライトの外へ出ると、今度は暗闇を怖れるのか、すぐに舞い戻る、という。

生きることを求めて光に向かい、光の世界で何かを体験し、一瞬で死に至る。

宇宙の時間から見たあらゆる一個の命とは、そのようなものでしかないだろう。

その一瞬で、何を体験するか?


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