炎天下、陽向を乗せたベビーカーを押して坂道を登っていく。目的地はよみうりランド。しばらく進むが、標識も何も出てこない。
すれ違う女子大生によみうりランドへの道を尋ねる。すぐ左に階段があるから、そこを登るとよい、と言われる。
ベビーカーなのに、階段?と思いながらも左に階段を探す。見つけたのはコンクリート製で両側が階段と同じ急勾配の幅40センチくらいの斜面になっている長い階段。ベビーカーの幅より狭いがとりあえずトライする。
急勾配を登り始めて、陽向は大いにはしゃぎ始める。ガサガサと横の植え込みをこすりながら、片輪走行で、必死に登っていく。事態が困難になればなるほど、陽向の笑い声は大きくなる。
それから、さらに4人に道を尋ねて、よみうりランドへ到着。迷路のような坂道を登り続けて、陽向はずっと上機嫌だった。そして、私も上機嫌だった。
よみうりランドの中へ入ると、アトラクションはいっぱいあるが、2歳の陽向が乗れるものはほとんどなかった。