gridframe001の日記

とりかえのきかない世界を生きるために

アーツ・アンド・クラフツ運動

アーツ・アンド・クラフツ運動とは、19世紀後半にウイリアム・モリスが主導したデザイン運動である。

産業革命の結果として大量生産による安価な、しかし粗悪な商品があふれていた。モリスはこうした状況を批判して、中世の手仕事に帰り、生活と芸術を統一することを主張した。」(wikipedia

この運動の根本には、「創造の喜びを取り戻そう」というモリスの思想がある。

しかし、結局、手仕事による制作作業はコストを押し上げ、そこでつくられたものは金持ちしか買うことのできないものになってしまった。

生活と芸術の統一を社会全体で成し遂げることはできなかったのである。

その後も、歴史上、生活と芸術の統一が社会全体で成し遂げられたことは一度もない。

私たちグリッドフレームの活動は、現代において、生活と芸術の統一を広く成し遂げようとする試みである。

アーツ・アンド・クラフツ運動と違うのは、当時よりも多様化した空間感覚の下で、いかにして大量生産的につくられる空間に対しコスト的に競争力を持ちうるか、を考え抜こうとしていることだ。空間のターゲットを店舗に絞っているのも、人々の店舗に対する空間感覚が最も多様化しているからだ。

「汚しうる美」の空間は、そこで時を過ごす人々の行動の自由度を高めると同時に、空間をつくるコストを押し下げることができるだろう。また、アーツ・アンド・クラフツ運動の時代にはなかった現代アートには、たくさんのヒントが隠されているだろう。

キーワードは多様性を受け入れる感性である。この感性によって、私たちはモリスが成し遂げることができなかったことを、実現できるのではないだろうか。

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