gridframe001の日記

とりかえのきかない世界を生きるために

映画 スラムドッグ$ミリオネア

スラムの地を這うような無数の屋根を見ると、創造の原点を感じる。手に入るもので住まいをつくる人たちのエネルギーが好きだ。そんなことを言っていられるのは、私がスラムの住民ではないからかもしれない。だが、好きなものを好きという自由はある。

同じように、スラム出身の青年にも好きなものを好きという自由がある。手に入れたいものを手に入れることを決してあきらめないという自由がある。

この映画には、さまざまな暴力が出てくる。子どもにとって、そこから逃げ出すことは容易ではない。そんな世界にいながら、心が折れないで成長するために必要なことはなんだろう?上のような自由をどこかに保ち続けることだろう。

主人公の一つの思いを貫く力が、ラストで兄の魂を救う。兄は人生の最後にこの自由を手にする。