gridframe001の日記

とりかえのきかない世界を生きるために

2017.1

効率

いかにして効率を上げるか、という問題を考え続けても、世の中はよくならない。ね、子供のころと比べて、今はよくなっていないでしょ。ずいぶん簡単にできるようになったことは多いけれど、手段だけが簡易化されて、目的の質はむしろ下がっているのかもしれ…

ひとりの朝

小さかった頃、朝起きたらぼく一人だった、ということは思い出せない。夫婦で陽向が眠っている夜中仕事に出て、朝、陽向を起こしに一人が帰ってくる。ぐっすり寝ていてくれることを願って。だんだん成長して、留守番もできるようになった陽向だが、寝るとき…

スクラップの茶室

20年前の「スクラップの茶室」の記事を見てお問合せをいただいた方へ・・・何かに一対一で向かい合うこととは、例えば「スクラップ」と向き合う姿勢です 一般的に好かれているかどうか、とは関連のないところから、ものに興味を向けることです 私は、そういう…

つくって壊す

ある記事についての確認を求められて・・・空間の記述に関しては、 私たちの立場からはそういう言葉を使いたくないところがあります 「古さを出す」、「年数を経たように加工された」、「あえて使用感を演出した」などがそれです 私たちは、つくることはエント…

運ぶ

ぼくは荷物をたくさん持って歩くのが嫌いだ。いわゆるバックパッカーをやっていたときも、山のような荷物を運んだのは最初のアフリカのみで、そこで出会った親切な先輩旅行者たちに必要なものと不必要なものを分けてもらった経験をしてからは、ずっとハイキ…

秋葉原

秋葉原には、いつものぼくらの生活とはちょっと別の世界がある。何事にも道があることを実感する。 ← 創造性の連鎖でつくる店舗デザイン:グリッドフレーム ← コラボで実験しながらつくるオリジナル素材による店舗デザイン:マテリアルス実験工場

快適という言葉

だれもが「快適」と思うような環境に身を置きたいとは思わない。不快を求めることすらある。あるクライアントは、空間は「不快でもいい」と言われた。大切な軸はそこにはない、ということを知っている方だ。。眼前のものに突き放されるような体験を坂口安吾…

思い出すこと

「運命的な転機といえるようなことはありますか?」そんな質問を受けて、今も考え続けている。 ← 創造性の連鎖でつくる店舗デザイン:グリッドフレーム ← コラボで実験しながらつくるオリジナル素材による店舗デザイン:マテリアルス実験工場

子供の生命力

先週、陽向はお腹に来る風邪が長引いてほぼ1週間、小学校を休むことになった。その間、食べては胃の中でウイルスと闘っては負ける、という状況を繰り返していたが、ついにはウイルスを撃退して、誇らしげに微笑んだ姿が凛々しかった。食べられなくて、薬も飲…

グリッドフレームのめざすこと

●つくりたい社会他人の力に左右されず、さまざまな課題に一対一で向き合って、自分で考えて行動する人を増やしていく自由な社会をつくりたい●つくりたい空間決して完結しない、様々な意味で開いた空間をつくりたい 次の思考や行動へ導くような、そして、同時…

求人

求人広告をつくった。前回は、入ってくる人によって、会社は変わっていくものだ、と考えて、あまり的を絞らず求人したけれど、今度はピンポイントな募集になる。個人の多方面の力を引き出すのは、入ってもらってからでいい、という考えに変わった。だから、…

映画 怒れ!憤れ!ステファン・エセルの遺言

2014年。トニー・ガトリフ監督。ヨーロッパへ北アフリカから難民がやってくる。その人たちがどのような待遇を受けているか、を描いている。こんな映画を見るといつも同じだが、生きるとはなぜこんなにも大変なことなんだろう、と思う。自由になることと…

専念

専念することの喜びを求めている。 ← 創造性の連鎖でつくる店舗デザイン:グリッドフレーム ← コラボで実験しながらつくるオリジナル素材による店舗デザイン:マテリアルス実験工場

毎日

映画『スモーク』では、毎日同じ街角の写真を同じ場所にカメラを設置して撮り続ける。なんでもいい。そうやって、何年も何十年も同じことを繰り返していれば、何かの実体を手に入れることができる。 ← 創造性の連鎖でつくる店舗デザイン:グリッドフレーム ←…

外に寝る人

夜、この寒空の下で、ベンチに寝なければならない人がいる。毛布にくるまって、冷気が入ってこないように首元を押さえてじっと動かない。朝の冷え込みに彼の体は耐えられるのだろうか。雨でも降ってきたら、どうなるんだろう。ぼくが彼の命のためにできるこ…

自転車を貸してくれた友人

ぼくが中国へ行くのに、自転車を貸してくれた友人から、facebookで連絡があった。もうあれから30年になる。ぼくは、内モンゴルを走って、走り終えたところで、公安に捕まって、自転車を没収されてしまった。これといったお詫びもしていない。と思っていた…

人を変える空間

今までに建築空間を経験して、自分の人生に影響を与えた、と感じたことはあるだろうか?例えば、一冊の本が人の人生に影響を与えることはある。その本に書いてあることを理解しようと考えることを繰り返しているうちに、頭の中にある構造ができる。構造にた…

植物の建築

つまりは、植物に合わせて、空間をつくりたい。そういうことだ。 ← 創造性の連鎖でつくる店舗デザイン:グリッドフレーム ← コラボで実験しながらつくるオリジナル素材による店舗デザイン:マテリアルス実験工場

ネットワークカメラ

陽向が留守番をするのに、ネットワークカメラを買った。外からスマホで彼の様子をうかがうことができる。声を掛けることもできる。便利な時代になった。 ← 創造性の連鎖でつくる店舗デザイン:グリッドフレーム ← コラボで実験しながらつくるオリジナル素材…

インダストリアル

インダストリアルは、通過した一つの時代を表すだけでなく、人類の到達したひとつの普遍的なかたちを表している、と言えはしないか。なぜなら、その後、時代はコンピュータ時代へと入っていき、機械部分はブラックボックスの闇の中へ消えていったからだ。人…

らせん

今、らせんを思い描くと、らせんの軸は水平方向を向いている。これが最近の自分の頭の中の特徴だ。 ← 創造性の連鎖でつくる店舗デザイン:グリッドフレーム ← コラボで実験しながらつくるオリジナル素材による店舗デザイン:マテリアルス実験工場

意味と構造

『意味の変容』の中で、何度も繰り返される次の言葉。意味を取り去らなければ、構造することができない。構造しなければ、意味をなすことができない。この言葉をどのように自分の中で育てていくか。現在の答えはこうだ。今、目の前にあるすべてをニュートラ…

peeling off

『意味の変容』の最終章のリンゴの皮を剝くくだりは、そのまま人の一生をイメージさせる。スルスルと剝かれゆくリンゴの皮は、過去・現在・未来を象徴する。まだまだリンゴは半分しか果肉を露わにしていないだろう。 ← 創造性の連鎖でつくる店舗デザイン:グ…

遠くを見つめる

一緒にいる人が不意に遠くを見つめる目をする。松任谷由実の「コンパートメント」という歌に、あの人が愛の代わりに残していったのは 声たてて笑った後に遠くを見つめる癖という部分がある。私ではなく、遠くを見る。哀しい。でも、ぼくは他人の遠くを見つめ…

完成度に対する感覚

内装で完成度が問題になることの脱力感については、今まで何度も書いてきた。http://d.hatena.ne.jp/yogosiurubi/20110723けれど、ぼくが何度それについて書こうと、現実には、「普通はこうでしょう」というクライアント側の一言で、延々と完成度を上げる作…

動詞

例えば、昨夏に代官山につくらせていただいたMOYURU。店名は「萌ゆる」という動詞であり、それがかたちや質感につながり、空間ができていった。動詞がキーコンセプトになることにより、直接的なイメージを回避できるため、予定調和の空間にならない。・…

フロー

ぼくは言葉の単語一つ一つを頭に思い起こすのに時間がかかる。だから、今起こった事象を人に事細かに説明することが苦手だ。たぶん、それをスラスラとできる人とは、記憶の仕方がちがうのだろう。その代わり、フローを思い描くことは、得意かもしれない。フ…

旅人として

旅をするようにつくる、と言ったときに、具体的にどんなつくり方をするのか。旅人は、今を大事にして、好奇心旺盛で、自由で、気まぐれだ。そんな旅人として、空間をつくりたい。 ← 創造性の連鎖でつくる店舗デザイン:グリッドフレーム ← コラボで実験しな…

プール

ホテルのプールで陽向と泳ぐ。他の客は、みんなスキーに行ったようで、貸し切り状態だ。ぼくは、もう30年近くもちゃんと泳いだことがなかった。自信がなかったけれど、陽向には泳ぎを教えてやらねばならない。そう思い切ると、かつてのように体は動いてく…

共に歩む

ぼくらがつくることによって、全体が豊かになっていくのを、どうやったら確認できるだろうか。つくらせていただいているときだけではなく、ずっと共に歩む方法について考えている。 ← 創造性の連鎖でつくる店舗デザイン:グリッドフレーム ← コラボで実験し…