gridframe001の日記

とりかえのきかない世界を生きるために

2016.1

背筋

人間は後ろ姿に現れる、という。ぼくの背筋は伸びているだろうか? ← 創造性の連鎖でつくる店舗デザイン:グリッドフレーム ← コラボで実験しながらつくるオリジナル素材による店舗デザイン:マテリアルス実験工場

わすれもの

ぼくは、どうやら、わすれものをすることが多いようだ。あまり自覚的ではなかったが、一度玄関を出てから、すぐに家に戻ることが多い。そういえば。取りに帰るのは、無駄な時間といえばそうだが、けっこうそんな一瞬のタイムラグに質の違う思考ができること…

食品

食の安全の問題が発生したのは、大まかにいえば英国の産業革命以後らしい。それまでは、農業中心の小さな村落で暮らす社会だったため、互いに知り合いであり、危険なものが混入されることはなく、まずまずの健康な状態が保たれていたそうだ。生産者がつくっ…

ミイデラゴミムシ

陽向が図書館から借りてきた絵本の「むしたちの・・・」シリーズを毎晩二人で読んでいる。意外にもマイナーな虫たちがたくさん出てきて楽しい。マイナーな中で、結構出番が多いのがミイデラゴミムシだ。臭いおならをすることで有名で、そのときにブッという音が…

希求

「希う」とは、「こいねがう」と読む。つまり、「願う」よりも、切実感がある。こいねがい、もとめる。人生を「希求」という言葉がふさわしいように生きる人に巡り合うことの幸せを思う。 ← 創造性の連鎖でつくる店舗デザイン:グリッドフレーム ← コラボで…

聖なるもの

宗教色を取り払って、リゾート地で結婚式を挙げる。といっても、結婚式が「聖なるもの」であることに変わりはない。「聖なるもの」を、宗教から与えられるものではなく、 自分たちで生み出すものと考えてみる。 日本文化の特質として、言葉に対する繊細さが…

儀式

儀式とは、次のステップへの区切りとしての機能を持つ。その機能から在りようを考えるべきだ。 ← 創造性の連鎖でつくる店舗デザイン:グリッドフレーム ← コラボで実験しながらつくるオリジナル素材による店舗デザイン:マテリアルス実験工場← 未来の町並み…

陽向と九十九里浜

陽向が生まれる前から、ぼくたちは何度もこの浜へやってきては、海からの風音を聴いた。陽向が生まれてからも、ちょっと東京を離れたくなる度に、やはりこの浜へやってきた。今日は、気候の関係なのか、浜への門が閉ざされていた。なにか、自分の家の門が閉…

地域

地域に根付いた店を出す人がいる。通りに出れば、道行く人がほとんど知り合いで、笑顔であいさつすることが絶えない。そんな生活が夢のように輝いて見えることがある。ぼくもそうなりたい、と思うこともあるけれど、「しがらみ」という言葉のイメージが邪魔…

独立

何かにもたれかからない人生を選択する人になりたい。 ← 創造性の連鎖でつくる店舗デザイン:グリッドフレーム ← コラボで実験しながらつくるオリジナル素材による店舗デザイン:マテリアルス実験工場← 未来の町並みをつくるファサードデザイン:GFファサー…

電池

柄谷行人の『探求2』「ユダヤ的なもの」の章を久しぶりに読んだら、「ぼくらに必要なのはエネルギー(=モチベーション)だ」と突然思い立ち、椅子から立ち上がる。そして、家中の電池切れしているものたちを次々にチェック。時計、マウス、陽向のおもちゃ・・・…

充電された空間

人間は、周囲の環境から目に見えないエネルギーを受け取ったり、吸い取られたりしながら、生きている。意識的に感じ取れる場合もないわけではないが、ほとんどの人にとっては無意識的にエネルギーのやりとりが行われているだろう。初めてのお店に入るときな…

sacred

聖なるものを与えられるものとしてではなく、聖なるものを考えて生み出すものとして捉えたときに、そのような空間をつくる意味が出てくるだろう。 ← 創造性の連鎖でつくる店舗デザイン:グリッドフレーム ← コラボで実験しながらつくるオリジナル素材による…

地中の虹

http://d.hatena.ne.jp/yogosiurubi/20151228木下龍也の短歌を紹介したサイトに、上記に書いた歌のタイトルとして「地中の虹」という言葉があった。「見えないものを想像する」というとき、あまりにも鮮明な答えで、この言葉を目にしたときから頭の中にイメー…

クラブ

クラブは、ぼくにとって、掴みづらい場所だ。クラブという場所の本質はなにか、という問い自体が、なにかそぐわないところがありそうな。それは、ぼくが音楽に対して持っている感覚そのものかもしれない。言葉の域を出たところに、存在理由があるからだろう…

自分を生かす

自分を生かしている、と感じられることの幸せは、人生の究極の目的だろう。俗に言えば、「適材適所」ということだろうけれど、他人から見たその人と、その人がどうありたいか、が一致するとは限らない。一致する場合は、幸福な人生が送れるだろう。そのような…

映画 めざめ

2002年。フランス。原題はcarnages(大虐殺、語源は死肉の意)。邦題は、いつも原題と比べると、耳触りのいい方向へ変更される。ネガティブな言葉を遠ざけようとする日本文化の特質が分かりやすく表れている。さておき、これは怖い映画だった。もちろん、…

感謝

リゾートをテーマとしたお店を始めようとされている30歳くらいのクライアントたちのインタビューで、「感謝」という言葉をたくさん聴いた。歴史を振り返れば、本土で生まれ育ったぼくは、沖縄の人に感謝の気持ちを禁じえない、というような。のんびりと海を…

ku:kan

ku:kanという雑誌に、写真と文章を掲載していただいた。「ぼくらは未来を予見することができないが、未来に生きる人間たちを信じて、いま手にしているものを託すことはできる。全力で走った後にリレーのバトンをわたすことを繰り返す中で、自然はちょうどよ…

肉食

陽向が、「今日は肉食、食べたい」と言い出す。「ぼく、ライオン」と言いながら、牛丼を食べる。強くなったような気持ちになるらしい。いつもより、堂々としている。ガオーッとつぶやきながら、「ぼく、変身できるよ」。確かに、人は自由に変身できるところが…

憑依

何かにとりつかれたように人が変わってしまう、ということは、実は日常でふつうに起きていることなのかもしれない。世の中に起こるいろんな事故や事件の数だけ、それが起こっているとしたら、とりつかれた人にとっては防ぎようがなかった、ということになる…

白隠の下描き

海野次郎さんの青梅アトリエ開きに家族で伺った。次郎さんの絵の描き方について、いろいろと教えていただく中で、白隠という江戸時代の中期の禅僧が描いた絵について語られた。白隠の絵には下描きの線が残されているが、その線をまったく無視して、仕上げの…

コーシャ

ユダヤの戒律を元に定められた食品の認定制度らしい。世界的な食品安全基準というイメージがついているようだが、ひとつの宗教の戒律が、その枠を越えて影響を及ぼしているところが不思議だ。日本人がイメージになびきやすいのは分かるが、世界的に影響が大…

東風

東風(こち)は春の季語として使われるらしい。日本全体でいえば、冬には大陸からの北西の風が卓越していたのが、春には日々の海陸風が主な風になり、南南西と北北東からの風が卓越するようになる。真東から風が吹くことは少ない。だから、東風とは冬の風が終…

壁を抜く

当然のことだが、空間をつくるときにビルの現状は大きな制約のひとつになる。たとえば、ドアの位置。そのために動線が複雑にならざるをえないこともしばしばだ。だが、構造的に問題なく新たに開口を設ける、ということが可能であれば、あっさりと動線の問題…

昨日のような今日に陥らない空間

本当の店舗空間のよさは、2年や3年ではわからないものかもしれない。グリッドフレームへ来られるクライアントには、すでにお店を何年も切り盛りされて、繁盛店として名を馳せているにもかかわらず、また一からお店をつくって心機一転で再スタートしよう、と…

仕事始め

スタッフ全員が集まるのは、一年の中でも数少ない。たかだか10人の会社なのに、それが実情だ。ぼくが目指すのは、仲のいい仲間たちの集団ではない。自分の仕事がなんであるか、を見極めて、何も言わなくてもボールが飛んでくる位置で待っているような人間…

光の中へ

ようやく光の中へたどりついた。今までの暗闇は、だんだんうすぼんやりと明るさを増してきてはいたけれど、薄く透けたカーテンは一枚ずっとかかったままだった。そのカーテンが除かれたのだ。あっけないといえば、あっけない。感慨がないわけではないけれど…

セイウチ

セイウチを見た。初めてかもしれない。ショッキングなくらい、巨大だった。牙はほとんど闘いには使えないくらい、体にくっついていた。かつては、最強の動物だったかもしれない。時代は流れて、種としての体が古くなってしまった。そんな感じだった。そして…

・・・のようなお店 2

http://d.hatena.ne.jp/yogosiurubi/20151215/ のつづき それは、その町の醸し出す空気感を言語化することに始まる。クライアントがカスタマーに伝えたい空気感の本質は何なのか、をインタビューの内容から想像する。そして、言葉をかたちに変える。こうして…