gridframe001の日記

とりかえのきかない世界を生きるために

2015.6

焼き鳥&ワイン TORINO

日本とイタリアを跨ぐとは、どのような空間か?それが、デザインのテーマとなった。それは、日本でも、イタリアでも成立する空間であり、単なる和洋折衷ではないはずだ。日本とイタリア双方を感じさせるために、日本にもイタリアにもない新たなデザイン要素…

TSUTAYAの過ごし方

函館のTSUTAYAで、コーヒーを飲みながら本を読んで数時間を過ごす。読む本の選択はいつも愉しくて、悩ましい。買う本となれば、なおさらだ。ぼくは、同じ本を何回も読み返すようなタイプだから、一冊の本との関係は濃厚だ。読むスピードも極めて遅い。買えば…

函館の6月

北国とはいえ、6月も末となれば夏服で十分だろうとタカをくくっていたら、なんとストーブが焚かれるほどの寒さ。そして、止みそうで止まない小雨というおまけ付き。こう書くとネガティヴに聞こえるだろうが、ハーフマラソンには最適な環境だった。来年もこ…

自分の映像

知らないうちに映っていた自分の映像を見て、違和感を覚えない人はどれくらいいるだろうか。自分が誰よりも不自然な存在に見えてしまい、苦笑してしまう。なんとかならないか、といつも思う。(例えば、役者にはそういうことはないのかもしれない。)でも、…

猫アレルギー

妻の両親の実家のある函館へ来ている。家には2匹の猫がいて、陽向は猫アレルギーのため、家に寄り付けない。仕方なく、ホテルに泊っている。アレルギーというものは、どんなものでも非情なところがある。自分はなんともないから、彼にとって大変なことだと…

ルイス・カーン

ぼくらが建築を学んでいるとき、ルイス・カーンの建築といえば、「本物」というイメージがあった。光と影は、生と死を感じさせ、人間存在そのものが空間に置き換えられたような神々しさがあった。およそ、ビジネスとは結びつかないイメージでぼくの中に記憶さ…

アフリカから30年

ぼくが初めて海外を旅したのは、アフリカだ。ぼくにとっては、人生がそこからスタートした、と言ってもいいくらいの旅だった。そのときに、ケニア・ナイロビのDO DO HOUSEで一緒に過ごした日本人5人が30年ぶりに東京で集まった。記憶は驚くくらいに鮮明で…

がんばってる感

表題の言葉を、クライアントがネガティブな意味で語る。つまり、ただそこにある、という存在の仕方を越えて、何かと主張してくる存在のある空間の居心地悪さをこう表現されているのだろう。つくった人の意図がストレートに感じられるのは、よいものではない…

つくりたいもの

つくりたいものがあること。ぼくらが仕事をするうえで、最も大事なのはこれだ。 ← 創造性の連鎖でつくる店舗デザイン:グリッドフレーム ← コラボで実験しながらつくるオリジナル素材による店舗デザイン:マテリアルス実験工場← 未来の町並みをつくるファサ…

カエルを放す

オタマジャクシからカエルになったピョン吉を、井の頭線沿いのとある池に放す。うれしそうに水槽を飛び出したピョン吉だったが、池にえさを探すことができるだろうか。外敵から身を守ることができるだろうか。こうして写真を改めて眺めてみると、逞しい脚だ…

予言

マクベスは「自分が王になる」という魔女の予言を聞くことによって、「耐えがたいような倦怠」を感じるようになる。「王でないならば彼は何者でもないし、また何をするかしないかもどうでもよくなる」からである。(カッコ内は柄谷行人『マクベス論』より)ht…

映画 アフガン零年

2003年。アフガニスタン、日本(NHK)、アイルランド、イラン、オランダ。タリバン政権下で、女性がどれだけ自由を奪われて生きていたのか、を描く。これほど社会が無慈悲でいられるのか、と思うが、権力側からの論理のみで国が成り立つ時代には、多かれ少…

カブトムシ

陽向の保育園の同級生のご家族から、カブトムシをいただいて今日で4日目になる。オスとメスのつがいだ。だが、このつがいは仲が悪いのか、これまで一緒に姿を見せることがなかった。どうやら、性格が正反対のようだ。どちらも元気なのだが、オスはおっとり…

ツバメの雛

下からは見えないが、ツバメの巣は電柱の上にあるらしい。上で鳥の争うような声が聞こえて、体長5〜6センチの雛が落ちてきて、アスファルトにたたきつけられる。羽には少し毛が生え始めている。もう少しで飛べたのに。飛べる生き物であるがゆえに、巣は高…

両生類

5月末に田んぼで捕ってきたオタマジャクシが、カエルに変態しようとしている。もう肺呼吸なのか、両方できるのかわからないが、ほとんど水に潜ることはないようだ。放っておくとペタペタと壁を上ってくるようになった。カエルになると食べるものも生きた虫…

蛍に集まる

昨日、千葉へ蛍を見に行った。もう8年くらい続けている。人は年々増えていき、静かに蛍を眺める雰囲気が失われつつある。蛍も増え続けているようだから悪いことではない。来年からは、平日に行くことにしよう。 ← 創造性の連鎖でつくる店舗デザイン:グリッ…

なにもしない

海外へ行くと、カフェで一日中タバコを吸って過ごしているような男たちがたくさんいる。次の日も、同じ面々が同じように時間を過ごしている。なにもしない人たち。これがこの人たちのデフォルト状態だ。一方、日本では、なにかをしていないと落ち着かない人…

映画 みなさん、さようなら

2003年。カナダ・フランス。父親の死に際に、家族が集まり、息子は父親の遊び仲間、浮気相手なども呼び集めて、愉しい最期を迎えられることに全力を尽くす。父親の病床では下ネタが飛び交う。体が弱りきった後、最期は自然死を待たず、集まった全員が注…

17周年

今日でグリッドフレームは17周年を迎えた。facebookでは、Tetsuoの17歳の誕生日ということで、Happy Birthdayのメッセージをたくさんいただいた。人間でいえば、高校2年生。来年は大学受験。成人もそう遠くはない。これから、急速に社会性を身に付ける…

イタリアと日本

イタリアと日本に跨るデザイン。そう言ってみた。さて、それはどのようなものか。言うは易し。和洋折衷ではない。両方のデザイン要素を共存させるのは違う。例えばそれは、イタリアと日本の共通するところを言葉で表してみて、それをデザイン化するようなこ…

居抜き

居抜き物件のおもしろさは、その空間に歴史がある、ということだ。だから、今どうして居抜き物件として存在しているのか、その理由を過去に遡って想像することが重要だ、と思う。想像は、創造であってもかまわない。というより、創造であるしかない。ここで…

深夜

深夜という時間帯には、独特の力がある。それは、誰にも等しく思考回路に影響を及ぼす。しかし、その力を生かすためには、きめ細かい準備が必要だ。なんとなく深夜になったから、よい案が浮かぶわけではない。 ← 創造性の連鎖でつくる店舗デザイン:グリッド…

巡り合わせ

よくよく観察してみると、すべての巡り合わせは奇跡としか思えない。ぼくの意図と呼ばれるものは、いかにもちっぽけで、大波にさらわれながら、あっぷあっぷしているのみだ。それでも、意図することを怠らず、そして、大波に抵抗もせず、生きていく。どうや…

食材を見せる

「食物とは、動植物の屍体である。その生命組織は崩壊の過程にある。その実感が保たれている限り、より健康で安全に、食べていける。」食材を見せる飲食店は、この意思を表明している、といっていい。 ← 創造性の連鎖でつくる店舗デザイン:グリッドフレーム…

18歳から見る未来

大学でデザインを学ぶ18歳から、学内誌に載せるためのインタビューを受けた。現在の18歳が、デザインの未来をどのように見ているか、ぼくの方が興味津々だった。今、facebookなどを通して、全世界から新しいデザインの情報が届く。ぼくは、それら日々の情報…

はんこ

陽向に時間の意識を身につけさせるため、例えば、着替えをするなら、2分後までにできればひとつはんこを押す、という制度を取り入れた。はんこが10個貯まれば、アイスを1本買ってもらえる。今のところ、効果抜群だ。 ← 創造性の連鎖でつくる店舗デザイン…

土間と台所

「日本人の住まい方を愛しなさい」という2002年に発行された本をその頃に買ったけれど、一度も目を通すことなく、13年間眠らせていた。命令形のタイトルに反発したのか、たぶん一生読まないだろう、とときおり本棚にならぶタイトルを見ては、そう思っ…

映画 息子のまなざし

2002年。ベルギー。ダルデンヌ兄弟監督。職業訓練所で木工を教える教官のもとに入所してきた16歳の少年は、5年前に息子を殺した「あいつ」だった。揺れ動く心、自分にも理解できない、そして制御できない自分の行動・・・。向き合うことはできない。けれ…

辛みの効力

今日は1日中、体にだるさを感じていたが、夕食にタイ料理を食べていたら、急に元気が復活した。どうやら、辛くて汗が出たのがよかったようだ。 ← 創造性の連鎖でつくる店舗デザイン:グリッドフレーム ← コラボで実験しながらつくるオリジナル素材による店…

律儀とユーモア

ぼくは、言われたら、ちゃんとその通りにする子供だった。親としては、育てやすいところがあっただろうし、そのような性分だったから、吸収も速かったと思う。現在は、逆に、誰からも頑固だと言われる。ふつうは律儀にふるまうが、根の部分は他人の言うこと…