2014.5
陽向がかけっこの練習をしたいという。6月14日(土)は、保育園の運動会だ。ようやく競争心に目覚めたのか、と親として喜んだが、どうやら外へ出たい口実だったようで、二人で散歩をして戻った。また、去年と同じように、ヨーイドンの合図があって3秒位し…
2011年。イタリア・フランス・アイルランド。何かが変だ。主人公はそう言い続ける。主人公は、とうの昔に引退したロックミュージシャンで、豪邸に住み、メイクだけは昔のままで過ごしている。主人公の父親の葬儀で、主人公は30年ぶりに実家へ戻り、ホ…
ビニール傘を広げてまもなく、一度だけ吹いたちょっと強い風にあおられて骨がバラバラになってしまった。ぼくは、その事象の中に、そのビニール傘を製造したメーカーの悪意を見い出さざるをえない。傘は次々に壊れなければ、次々に傘を売ることはできない。…
空間設計の中で、座標上の点を結びながら描くラインを重ねていくうちに、感覚だけで描いていける任意のラインにたどり着くことがある。ぼくはそんなラインを描いているときが、この仕事をする中で最も幸せな時間だ。 ← 創造性の連鎖でつくる店舗デザイン:グ…
ぼくは父方の祖母が宗教に入信した背景をそれほど明確に知るわけではない。祖父が政治家を志したから、家業である農業は祖母が一手に引き受けた。4人の男の子を育てるため、毎日を農作業に明け暮れた、と聞く。そうやって、農地を増やしていったが、194…
ぼくが子供の頃のヒーロー、大相撲の魁傑が亡くなった。彼のどこにそんなに惹かれたのか、分からない。でも、言葉で説明する理由が見つからないことこそ、彼がいかにぼくにとってかけがえのない力士だったか、を表している。家族を愛することに、理由がない…
あるプロジェクトでトイレの歴史を調べると、ヨーロッパの街が発展していく中で、いかに排泄物の処理に悩まされたか、がわかった。街を歩いていると、上の窓から汚物が降ってくる。それから衣類を守るために、頭にバケツをかぶり、それが後にシルクハットに…
3ヶ月に亘って続いていた太ももの痛みが解消した。いろんな方法を試してたが、最終的には、インターネットの中に効果的な方法を見つけることができた。たぶん、現代に生きていなければ、ずっと痛みを抱えたまま生きなければならなかっただろう。走り過ぎに…
高幡不動のカラオケ・モコモコ内のダーツエリア。コンセプトは、「paradise」 戦争は果てしなく続いていた。国境の広大な原生林では、もう戦闘はすっかり日常的なものになり、皆、死を賭けているという感覚すら失っているようにも見えた。それもそのはずで、…
熊本空港へ向かうバスで乗り合わせた初老の女性が、ぼくら家族に話しかけてきた。空港までの20分間、彼女が日本中の島巡りの旅をされたお話を聴かせてくれた。今ではメジャーになった島が観光地化されていない頃に行ったときの冒険的な旅のお話や、今でも…
1年をかけて、熊本県八代市にcafe/esthetic & hair salon Vanillaができあがった。グリッドフレームが建築物から構想させていただいた初めての物件だ。コンセプトは、「disorder in order, in disorder」 人間の皮膚、髪、洋服、など表面を覆うすべては、秩…
世の中には、ウルトラマンよりも地球を征服しようとする怪獣の方が好き、という人もいる。どうやら陽向もその一人だ。ウルトラマンごっこでは、進んで怪獣役をやりたいと言ってくる。おかげでぼくはいつもウルトラマン役をやれる。けれど、コテンパンにやっ…
分類され整理される前の存在はリアルで アーティストの精神は その状況から使うべき素材を探し出す行為の中で高揚する 捨てられたものは、意味を剥ぎ取られているがために 人は、あるがままの素材として向き合うことができる だが、無秩序が過剰に拡がってい…
小さい頃からよく知っている子が成長し、ステージで歌っている姿を見るのはとても不思議な経験だ。http://www.i-m.mx/Kaye/OfficialWebsite/千葉の山の中で育った、田んぼのあぜ道を走り回る元気な女の子、というぼくが知っている彼女のイメージと重ね合わせ…
学生の間に、いろいろなイベントや企画を実現してきた女の子と話をした。「大勢を引っ張っていくのが得意なんですね。」「いいえ、引っ張るんじゃなくて、押すんです。」なるほど・・・。確かに、引っ張ることと、押すことは違う。大勢をある方向へ向かわせるた…
陽向がウルトラセブンに夢中だ。「セブン、セブン・・・」というオープニング曲のレコードを、40数年前に父がぼくに買ってくれた。だから、陽向と一緒に歌える。まさか、陽向とヒーローを共有できるとは思っていなかった。なんだか、ぼくらは不思議な時代を生…
ドイツのアーティストBartholomäus Traubeckが、いろいろな木の年輪を読み取り、楽譜に変換して、音楽として表現しているという。http://whats.be/4676いかにも木が内包している音楽のように感じられる。レコードの姿も美しい。ぼくの予感では、自然のあらゆ…
新しいPCのキーボードのタッチが心地よい。反発性や音など、細かく気が行き届いているのを感じる。外見では分からないところが、より一層うれしく感じさせる。 ← 創造性の連鎖でつくる店舗デザイン:グリッドフレーム ← 五感に働きかける店舗内装デザイン…
バウハウスとは、1919年、ドイツ・ヴァイマルに設立された、工芸・写真・デザインなどを含む美術と建築に関する総合的な教育を行った学校、である。(wikipedia)ナチス政権の下で1933年には閉校になり、最後に校長を務めたミースはアメリカへ亡命す…
1992年。アメリカ。アル・パチーノ扮する盲目の退役軍人の女好きが、度を超えているというか、全く隠そうともしないのが、むしろ清清しいくらいだ。歳を重ねる毎に、自分に正直になれる人生は素晴らしい。傍からは偏屈じじいのように見えてもかまわない…
心理学を大学院で学んだ若者がぼくに言った。「選択肢が増えるほど満足度は減る、ということがいえるようです」ビジネスの場に当てはめると、つまり、どういうことか?あらゆる道のプロは、いくつかの選択肢を用意してニュートラルに顧客に決断を迫る、とい…
気がつくと 長い髪がかすかに揺れている海辺の白と青の世界海は 月と太陽に引き寄せられ、 少しずつかたちを変えながらも ひと月で元に戻る その永遠の繰り返しそのkanonに ずっと耳を傾けている ← 創造性の連鎖でつくる店舗デザイン:グリッドフレーム ← 五…
ボクシング経験者であるクライアントに、「リングに上がる前、怖くないですか?」と訊いた。「怖い、とは思わないですね。緊張はしますけどね。みんな、死んでもしゃあない、くらいの気持ちで試合してると思います。」「アドレナリンが出てるんで、試合中殴ら…
最近は陽向がジョギングについてくるようになった。そんなときは、ぐるっと500mコースを走る。陽向のペースにあわせて、ゆっくり走る。ときおり、陽向はびっくりするくらいのダッシュをする。そして、振り向いては、「パパ、がんばれー」。たぶん、これを…
キャッシュカードを紛失してしまった。この頃はものが見つからないと、携帯を探すときのように着信音で探すような便利な方法がないことを、その度に残念に思ったりする。大事なものにはそろそろGPSチップなどをつける時代が近づいているのかな、と思う。…
生物は、まず嗅覚と味覚を発達させた。そして、海中から陸に上がり、霊長類が生まれ、二本足で立ち上がったときに、視界が大きく開けた。この瞬間から、視覚が他の感覚に比べ圧倒的優位にたち、聴覚がこれについてきた。そのため、嗅覚と味覚は、視覚と聴覚…
陽向が食べた跡は、とても汚い。それでも、ずいぶんましになった。これから、箸の使い方などを教えはじめるところだが、きれいに食べるということは、実はぼくにとっても簡単なことではない。今日も、カフェのテーブルで、ケーキを前にして、どのように食べ…
柏の葉キャンパスで行われたマラソン大会で、ハーフマラソンを走ってきた。今日は、妻と陽向は応援で来てくれた。4km余りの周回コースだったため、5回目の前を通れたのは愉しかった。4周目に、妻に「おそーい!」と怒られたり・・・。快晴の下、ほのぼのと…
会社の携帯は、ちょっとこだわってauショップで気に入ったものを自費で購入した。先日、その携帯にちょっとした故障が生じたので、会社の担当の方が修理に引き取ってくださった。数日後、「修理には2万円ほどかかりますが、新しい携帯には無料で換えられ…
「新緑の季節」という言葉を、これまでに目で確かめて実感するということはなかったかもしれない。どれほどの季節を、ただ漠然とやりすごしてきたことだろう。ベランダから見える緑が目に染み入る。