gridframe001の日記

とりかえのきかない世界を生きるために

2014.1

facade & sign division

グリッドフレームは、ファサードや看板、つまり店舗外装の事業部を店舗の内装とは分けて設置する。外観は、町並みと直接的にリンクするから、単独店舗の活性化だけの問題ではない。よい店をつくると同時に、よい町をつくる、という意識が必要になる。創造性…

崖っぷち

友人が、海岸の崖っぷちにたくさんの観光客が立っている写真をfacebookに載せているのを見て、そこへ立つ自分を想像する。たぶん間違いなく、平衡感覚を失って、ぼくは海へ吸い込まれるように落下する。クラッとする感覚。これが課題だ。実際は、自分を安全…

臆病

陽向の最近の流行り言葉は「こわいね」だ。昨夏にお化け屋敷へ連れて行ったときに、顔面蒼白になって逃げ出して以来、いろんなものを怖がるようになってしまった。それが冗談のときもあるし、本当に怖がっていることもあるし、その見分けが難しい。泣きなが…

調布

武蔵の国にきた。紫草が生い茂っているときいているその野も、いったいどこに紫草が群れているのか、よくわからない。それほどに葦や荻がたかだかと繁っていて、弓を持ち馬に乗った人に出会っても、ふりかえればもう草のむこうに消えているというぐあいであ…

3D→2D→3D

装飾のないモノトーンの空間に 浮かびあがるシルエット鉄の細くてしなやかなラインは 少しだけ複雑な黒い陰影となって 3次元から2次元へ ひとつ次元を落として 見えない印画紙へ焼き付けられるそして、その印画紙から剥がれおちて 3次元の世界へもどって…

並走

東大島にあるフライス加工・旋盤加工の工場を見学をさせていただくことになり、土曜日ということで、ランニングを兼ねて妻と二人で乃木坂から約13kmを走って行った。二人で走るのは久しぶりで、いつものランニングより、ずっと楽しかった。スピードを忘…

ノマド

「千のプラトー」のノマド(遊牧民)という言葉について、なんとなく考えていたら、アーティスト千田泰広さんのfacebookへの投稿が目に飛び込んできた。ネパールでは、1人の登山者は殆どいないので、過度に心配されたり、冷やかされたりしました。だけど、可能…

オルターモダン

もうポストモダンじゃないよね、と周囲と話したのはいつだったろう。知らない間に、時代は動いていた。80年代のポストモダン全盛期に大学生だったぼくらは、何もかもが軽く感じられるような時代を過ごした。軽さの背景には、突き詰めていくことに対する虚…

汚れることへの怖れ

STUDIO COOCAの関根さんと5年ぶりにお会いした。知的障害、精神障害と呼ばれる人々の社会進出への道を切り拓くために、さまざまな試みを続けてこられた方で、平塚で創作活動を行える場所としての福祉施設を主宰していらっしゃる。「〜させる」ということをし…

graffiti

落書きだらけのストリート 誰もが寝静まった時間に 人目を気にしながらも そのキャンバスを我がものにしなければ という心を抑えられない そんな人間の描いた絵だけが、本物の落書き 描きたいという心の強度が露出する 落書きは新たな落書きを呼ぶ 塗り重ね…

侘びの美意識

饒舌が寡黙の中に融けていく明が暗の中に融けていく複雑が簡素の中に融けていく装飾が非装飾の中に融けていくカラフルが無彩色の中に融けていく書院造りが草庵の中に融けていく ← 創造性の連鎖でつくる店舗デザイン:グリッドフレーム ← 五感に働きかける店…

映画 フォレスト・ガンプ

1994年。トム・ハンクス主演。20年前の映画になった。アメリカでヒットしたときに、友人のメニーに「トシはフォレスト・ガンプみたいだ」と言われた。知能指数の低いフォレストが、母や親友の言葉を忠実に守り、ただ風に流されて生きていく中で、数々…

健康

例えば、大酒のみとか、ヘビースモーカーとか、いわゆる「健康」にあまり興味のないように見える人たちは、どんな人なのか、と考える。たぶん、自分に意志があって、そうしているわけではないだろう。人づきあいや仕事の性質の中で、自然とそうなったのだろ…

満月

ふと見上げた満月がきれいだった。地上のごたごたが、一瞬意識から消える。しばらく上を見て歩く。そして、ゆっくりと地上へ視界を戻すとさっきのごたごたがほんの少し違って見える。 ← 創造性の連鎖でつくる店舗デザイン:グリッドフレーム ← 五感に働きか…

なすがまま

友達が陽向の背負ったリュックのポケットをまさぐっている中、陽向はなすがままになって、じっと立っている。透けたポケットの中にお菓子が見えたのだ。友達はお菓子を取り出して、包装をやぶって勝手に自分の口へほうばってしまう。そして、ニヤニヤしなが…

Drive me to the Moon

車はハイウェイの風を切って走るずっと遠くの場所へ向かって そのためにハイウェイも 車も緩やかな曲線の相似形を描いてできるだけ小さな風を起こしながら高速ですべっていく その小さな風の道すじをテールライトがなぞる そのテールライトもとうとう ぼくの…

靖国神社

来京している家族の希望で、靖国神社へ行った。ぼくは中学2年生の頃に行ったきり、一度も行っていない。その頃の記憶通り、大きな鳥居だった。靖国神社は、全てにおいてサイズが大きく、整然としていて、国の権威を感じさせるつくりになっている。首相の参…

来京

母と姉と姪が3人で東京へ遊びにやってきた。母が東京へ来たのはもう何年振りだろうか。その3人をどこへ連れて行こうか、とずいぶん考えた末に、たどり着いたのはヨシモトのライブだった。正月休みに、少しテレビを観たが、どの時間もお笑い一色だった。世…

バランス

人は振り子のように、今日一方へ振れ、明日は逆の一方へ振れる、ということもある。そのこと自体は、人であるかぎり誰でもあることだ。そのように変わる自分に驚く必要はない。ただし、支点をしっかりと固定することだ。これがふらついていれば、やがて振り…

書き続ける意味

同級生が亡くなったという知らせが届いた。ぼくはよく知らない人だが、彼のブログがあるというので、彼のこの1年を辿ることができた。彼が見たもの、感じたことを静かに辿っていく。美しい自然の写真。同じ映画を観て彼が感じたこと。彼が醸しだす空気に触れ…

真剣

柳田國男のエッセイを読んでいたら、日本におけるウソの歴史について書かれたものがあった。その中に、こんな話があった。昔は、本物の刀を使って稽古をしていたが、誤って死ぬ者が多いことから、木刀や防具を使い始めた。そのような道具へ向けて「うそ」と…

道具

マラソンを目標にランニングを始めてから、シューズにこだわりはじめた。確かにシューズによって、全然スピードが違う。同じくらいの力で走って、1kmあたり10秒以上の差が出ることもある。クッション性、反発性、軽さなどを細かく比べるのが愉しくなっ…

群青

無限といわれたら、空を思い浮かべる人もいれば、海を思い浮かべる人もいるだろう。砂漠を浮かべる人だっているかもしれない。深い海を思い浮かべる人は、心の中にこの群青色の風景を見ているのかもしれない。青のレイヤーが数え切れないほど重なった深い海…

強さについて

捨てられてしまったものは こうあるべき、という形すらないのだから もはや壊れることすらできない 逆に言えば 何があっても決して壊れない 「強い」存在になる 人はいかにして強くなれるか? という問題にも関係づけられるだろうhttp://www.gridframe.co.jp/0…

創造性の連鎖

TOCHI

妻がぼくのことを「トシ」と呼ぶのを聞いて、陽向もぼくをそう呼ぶようになった。ただし、「トシ」とは言えず、「トチ」と呼ぶ。そう呼ばれるとともに、急に友達感覚になってくるから不思議だ。陽向とジャンケンをして負けたときに、「ひなた、ジャンケン強…

バク

上野動物園でバクを見た。子供のころに、夢を食べる動物として、よく話の中で登場した。とぼけた感じの顔が、いかにも眠気を誘うようで、ぼくらが夢を見るのを待っているようにも見えた。善良な顔に見える。伝説にも、ぼくらの悪夢を食べてくれる、とされる…

1月2日の日の出

波打ち際の黄金は、刻々と表情を変えていく。いったいどのくらいの種類の質感をもって表れるのだろう。 ← 創造性の連鎖でつくる店舗デザイン:グリッドフレーム ← 五感に働きかける店舗内装デザイン:マテリアルス

ずらす

大晦日に夜更かしをして、初日の出を見逃してしまった。でも、考えてみれば、1月2日の日の出のありがたみが元旦の日の出のそれに劣るわけではない。それで、1日ずらして九十九里浜へ行き日の出を拝むことにした。きっと混雑もなく、たどり着けるだろう。 …